土間の活用

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 土間の活用

投稿日:2004年04月16日 11:29

 昔の民家ではよく見かけたけど、近年いつの間にか姿を消してしまった土間。それが最近、少し姿を変えて復権しつつあるようです。例えば、廊下とはひと味違うタイル張りの通路形態にしたり、七輪でサンマなどを焼いたりする多目的空間に利用したりと、昔とはちょっと違う形での活用が見直されているようです。もともと土間は、日本古来の民家でみられる形式で、家の中で農作業など土足でつかう場所として、また、玄関や中庭、部屋の一部としても使える空間として、家の外と中の中間的な役割をはたす場所で、床を張っていない地面のままのところ指しました。

 土間の利点は、立ち寄った人が靴を脱がず、腰掛けて話ができる点にあります。家に上がるのは気がひけるが、土間だと気楽に話もしやすくなります。

土間の再評価の先駆けは飲食店を展開するレインズインターナショナルの居酒屋「土間土間」のようです。2001年以降、懐かしさと近代的なデザインを併せ持つ土間形式が特徴で、約80店舗ほど展開しています。こうした人気が住宅にも伝播してきたようです。

 昔の土間は日中も薄暗かったりしましたが、最近の土間は採光と風通しよく工夫されているものが多く、大きなガラス戸を採用するなど明るく使用しています。昔は農作業など生産の場所としての意味合いが強かったのですが、今は趣味やくつろぐための空間として再考されています。大きな家でなくても、工夫次第で土間を中心とした広々とした空間を演出することも可能です。

建築費は地域や施工業者、仕上げによって違いますが、一般的な木組みの床が一坪7万円とすると、コンクリートなしの土の土間が半額程度。御影石だと約2倍、タイル張りで3/4程の金額でしょうか。

 土間を土にした場合には、湿気でキノコが生える事もありますので注意が必要です。タイルや石の場合、冬の日中は太陽熱を蓄えて暖かいのですが、夜は冷てしまいます。土間を食堂や台所として考える場合には、フローリングよりも高くなりますが、床暖房を組み込むことをおすすめします。 リフォームや新築を検討する際に、土間の有効活用も検討してみてはいかがでしょうか。



https://www.lifestyle.co.jp/2004/04/post_35.html
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