昭和30年代村計画

ライフスタイル総合研究所



 昭和30年代村計画

投稿日:2005年02月18日 11:46

 私には究極の理想のプロジェクトと考えているものがある。それが「昭和30年代村計画」だ。目的は土地の有効活用であり、人材の発掘と育成・支援である。そのために今まで、さまざまなプロジェクトを計画し、実行に移してきた。

 漫画家・西岸良平氏の作品で「夕焼けの詩」というものがある。十数年前から「ビックコミック・オリジナル」で連載され、そのほのぼのとしたあたたかい絵とストーリーで多くのファンを持つ作品だ。戦後から高度経済成長期に入るまで、とくに昭和30年代のごく普通の人々の生活が描かれていて、街頭テレビ、チンチン電車、オート三輪、けん玉、紙芝居のおじさん、見せ物小屋の手品師など、当時の風物も満載だ。

 まだまだ構想の段階だが、この村が実現したらそこはまさに理想郷である。土地活用問題、介護問題、住居問題、雇用問題、そして親子のふれあいといった、現代社会の中で解決すべき問題がそこで一気に解決するのではないだろうか。身よりのない子どもたちにしても、いつもみんなに囲まれ、淋しい思いをしなくてもすむ。それどころか、誰か(来園者)に必要とされ、喜んでもらえるのだから、この上もない生き甲斐が感じられるはずだ。

 しかも、給料がもらえ、住む場所の心配をする必要もない。このテーマパークでなら、お年寄りはお年寄りならではの役割を果たしてもらえる。それは本人にとっては何も特別なことをしているとは思わないことだから、仕事とはいっても苦にはならないだろう。

 人間にとって本当の幸せとは、死ぬまで自分が主役として生きること、そして誰かに必要とされ続ける事だと思う。ところが、世界一の長寿国である日本では、この幸せを味わうことが難しく、老人ホームや特別養護ホームなどの施設は建物は立派でも、日常の生活からは隔離され、いわば「隔離状態」になっている。そこでは、ただ単に誰かに介護されながら日々を送っているだけだ。それでもまだ、施設に入れる人はいい。施設にも入れず、国からのわずかな補助で細々と生活している人、最悪の場合にはホームレスになる人もいるのが現実である。

 一方、紙芝居のおじさん役、縁側の老人役など、昭和30年代の人々を演じる「住人」たちは、ひとりひとりが主役。エンターテイナーの立場で、生き生きと仕事ができるのだ。学校は昔のままの木造で、校庭では女先生がオルガンを弾き、それを囲んで子どもたちがわらべ歌を歌う…。こんな光景を見たら、私の世代の人間は「懐かしい」と胸を熱くするだろうし、我々の子ども世代は新鮮に感じるだろう。これはもう、すばらしいエンターテイメントである。

 例えば、お年寄りには日がな1日縁側に座ってもらい、来園した子供達のために竹とんぼを作ってもらう。子どもたちにはベーゴマやゴム段とびで遊んでもらう。公園には紙芝居のおじさんがいて、子ども達が集まっている。道路にはチンチン電車が走っている。まずは、この村に住む人を「雇う」。お年寄り、定年退職をした人、身よりのない人、親から見捨てられてしまった子どもたちなどを「住人」という社員の形で雇うのだ。彼らには村に住人役として住んでもらうわけだから、当然、家賃はタダである。その代わり、「住人」たちには昭和30年代当時のままの姿、暮らし方をしてもらう。昭和30年代の日本を再現したような村を、ひとつの自治体として作り上げる。

 これが私の考える「昭和30年代村計画」である。この時代は、まさに私の少年時代。そのせいか、「夕焼けの詩」を読むと懐かしさがこみ上げてきて、胸がいっぱいになる。我々の世代にとって、一番のテーマパークは、あの時代の日常生活を再現したものではないだろうか。

「昭和30年代村計画」ホームページ
http://www.222.co.jp/s30vil/index.html

                    ツカサ都心開発株式会社
                   代表取締役社長 川又三智彦



https://www.lifestyle.co.jp/2005/02/post_88.html
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