花押?心を映す鑑?

ライフスタイル総合研究所



 花押?心を映す鑑?

投稿日:2006年05月18日 10:49

 人の歴史になくてはならないものに言葉と文字があります。この世に生を受けたとき、ご両親から授けられた数々の期待と夢を託した貴重なお名前があります。一人の人間としての価値が託されている名前の意義、それを表現したのが平安時代に遡ること1000年前からある署名「花押(かおう)」です。

花のような形をしていることから江戸時代より花押と呼ばれるようになり朝廷、僧侶から使われ始め現在まで脈々と引き継がれています。

 現在でも内閣府の「閣議の開催」の項に早急な処理を要する案件については、「閣議書を持ち回って各大臣の署名(花押)を求め、それによって閣議決定が行われることがあります。これを持ち回り閣議という。」又閣議の運営に「略・・・各国務大臣が閣議書に署名(花押)をし、意見の一致したことを確認する。」と掲載されています。そして花押の説明が付されています。

 私が花押と出会ったのは30年以上も前のことで花押印を制作したことから興味を持ち、その中に署名としてだけではなく大きな流れの歴史とともに歩んできた個人の歴史までがその名前の中に含まれ、生きた自分史のようにさえ映りました。

 漢字そのものが意味を表すように、花押には生き方、夢、野望など人の生き方を作り上げていく、まるで魔法のような自分を映す鑑のように見えました。その時から花押を制作する時には、署名としてだけではなく自分を映す鑑として花押を制作しなければならないと考え始め、以来「鑑」という文字を花押の大きなテーマとして取り上げています。

 花押制作にはさまざまな手法が用いられ、周易など五行と呼ばれる陰陽から禍福を占い制作する方法、半切という名前から別な文字を作り出し花押に使用する方法など、複雑な要素を入れる場合もあります。その原点は人が未来へ向けて自分を磨いていくことに他なりません。会社の場合は会社理念、家庭において家訓など、なにかをよりどころに信念を持って生活のなかで自分を律していきます。

 自分の手で署名すること、花押を書くことは、その鑑となる花押によって毎回自分を見つめなおすことになります。ブランディング・ツールとしての貴重な自分だけの財産です。日本の伝統には精神性を重視した仏画など沢山の残された文化、芸術があります。心を病むことの多い現代は過去の戦国時代にある意味で似通った面があり、織田信長などの花押をみると、その中で自分を見失うことなく花押に未来を託し署名したであろうと考えられます。

 先日、お世話になっている会社役員の方が、あるフォーラムに「私は花押を書くとき大切なのは、必ず自分を鑑に映し出し見つめ直すが如く、それを創作した折の自分の意思や主張を思いだし確かめ反芻する」と書かれていました。揺れ動く心の中を暖かい自分の手を伝わって書く花押、きっと書きながらニヤリと笑っていることでしょう。

 そういう私も花押を考えながら、使用する人になりきって想像を巡らせ、人生の機微を楽しんでいます。

 花押つづり 鶴川流宗主 望月 鶴川

 http://www.kaou-tsuzuli.com

 花押つづり体験講座が6月2日・3日パシフィコ横浜展示ホールB「こだわる大人の暮らしと遊びの博覧会」で開催されます。入場料は無料ですから、ご興味のある方はお運びください。

・6月2日(金)13:20?、17:20?
・6月3日(土)12:20?、16:20? (定員各30名)

 http://www.thirdage.jp/



http://www.lifestyle.co.jp/2006/05/post_74.html
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