温泉開発

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 温泉開発

投稿日:2007年07月20日 09:32

 日本人のお風呂好き、温泉好きを反映して都市部でも温泉に入れる施設が増えています。まさに温泉大国といえますが、東京の都心では温泉施設の痛ましい爆発事故が起きてしまいました。一方で過剰ともいえる近年の開発により、枯渇を懸念する声も聞こえてきます。

 温泉は火山帯にある火山性と火山とは直接関係のない非火山性に大別でき、自然に湯が沸き出す自噴型とポンプを使って湯をくみ上げる動力型に分かれます。火山性は雨水などが染みこんだ地下水が火山のマグマに熱せられるタイプで、いわゆる昔ながらの温泉と呼ばれるものです。

 また、温泉と呼ばれるには温度や成分が基準通りかで決まります。温度の場合、25度を超えていれば、成分が基準通りなくても温泉の指定を受けられます。25度以下であっても成分が基準を満たしていれば温泉となります。25度未満を冷鉱泉、25度?34度未満を低温泉、34度?42度未満が温泉、42度以上が高温泉に分類されます。また、PHでは酸性泉、弱酸性泉、中性泉、弱アルカリ性泉、アルカリ性泉に分類され。浸透圧が高いかどうかで低張泉、等張泉、高張泉に分類されます。

 温泉として認められるには、決められた物質が存在することも必要です。単純泉は成分が何もないのではなく、含有物質が単に基準値以下なので、表記上は単純泉となっています。

 深さ1000?以上は「大深度温泉」と呼ばれ、現在の温泉開発はこうした地中深くへと移っています。地中の温度は一般に100?深くなるごとに約3度上がりますので、地表が摂氏10度の場合、地下1000?では40度前後になります。そこに地下水があれば、一定の暖かさを持つことになります。

 現在、温泉を利用した公衆浴場は約7,500件と30年間で30倍に増えています。こうした中で表面化してきたのが温泉の枯渇化現象です。汲み上げによって、出る量が減ると湯の水圧が低下し、浅い地層にある温度の低い地下水が湯の通り道に流れ込みやすくなり、その結果成分が薄まり、やがて温度も下がってしまいます。浅い地層の地下水は比較的短期間に雨水などで補給されますが、地中深くの水は数百年から数万年かけて溜まったものですから、一方的に汲み上げたら枯れ始めるのは目に見えています。

 現在の温泉法は戦後まもなく制定されましたので、自然に湯が沸き出すことを前提にしているため、時代遅れになってしまいました。今回の法改正では、温泉資源の保護や掘削、ポンプの設置、浴用・飲用を目的とした温泉利用に関する許可に成分の偽装防止を含めるなど、条件は厳しくなりそうです。

 都市部でも気軽に入浴できる温泉は、それ自体は喜ばしいことですが、決して無限に湧き上がってくるわけではありませんから、大切に使う工夫が求められます。



https://www.lifestyle.co.jp/2007/07/post_216.html
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