「放射線のリスクから体を守る栄養学的対策」2

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 「放射線のリスクから体を守る栄養学的対策」2

投稿日:2011年08月04日 09:00

 細胞の免疫力を高めることにより健康を守る研究の第一人者、杏林予防医
学研究所所長・山田豊文先生の【放射線のリスクから体を守る栄養学的対策】
についてのご提案です。

6.食べ物から必須ミネラルを十分摂取して、放射性物質を取り込まないよう
 にする

 放射性物質は非放射性の相対物質と構造がよく似ており、原子の中にある
中性子の数が異なるだけです。カルシウムやカリウム、その他のミネラルを
食事から十分に摂取していないと、こういった栄養素と構造が良く似た放射
性物質を体が吸収してしまいます。

 例えば、カルシウムが適切に摂取できていないと、ストロンチウム90や、
カルシウムと構造がよく似たその他の放射性物質を取り込んでしまいます。
同様に、食事でカリウムを十分に補っていれば、カリウムと構造がよく似た
セシウム137など、どんな放射性物質も体にとどまりにくくなります。必須
ミネラルのヨウ素が体内に十分存在していれば、放射性物質としてのヨウ素
は蓄積されにくくなります。

 細胞が必要とするすべての栄養素を食事から得ることができれば、放射性
物質を吸収することもなくなり、さらにこういった物質を体から除去するよ
うになると思われます。

【ヨウ素を豊富に含む食べ物】
 コンブ、ワカメ、イワシ、海苔など。

 放射性物質のセシウムは必須ミネラルのカリウムと構造が似ているため、
新鮮な野菜や果物からカリウムを十分に摂っておけば、セシウムを体内にと
どめないようにできます。

【カリウムを豊富に含む食べ物】
 大豆、コンブ、バナナ、サツマイモ、サトイモ、アボカドなど。

7.オメガ3系不飽和脂肪酸の豊富な亜麻仁油を摂って、細胞の抗被曝効果を
 高める

 オメガ3系脂肪酸は、全身の細胞に不可欠な成分で、細胞膜の正しい材料
となり、放射性物質からの防御効果を高めます。代表的なオメガ3系脂肪酸
には、魚油に多いエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(
DHA)、そして、亜麻仁油やエゴマ油、シソ油に多いα?リノレン酸(α
リノレン酸は体内でEPAやDHAに変化します)があります。

 今回の事故によって、汚染された魚を食べることのリスクが懸念されてい
ます。従って現時点では、汚染の可能性の低い亜麻仁油などからオメガ3系
脂肪酸を摂ることが望ましいと考えられます。亜麻仁油は酸化しやすいので
加熱せず生で摂ることが必要です。抗酸化物質と共に摂ることで、より効果
が高まります。

8.主食、副食の摂り方
 総摂取カロリーの50%を糖質(穀類やイモ類からの複合デンプン質と果物
)、30%を脂質、15から20%をタンパク質(豆類1、穀物と豆類以外の野菜2、
の比率)で摂りましょう。糖質は穀類やイモ類、果物などから摂り、精製砂
糖は避けましょう。

 穀物、豆類とその他のタンパク質はお互いに補完し合うことでアミノ酸の
構成が完全になります。食物繊維は1日25g以上(その75%は穀物の繊維で、
野菜や果物は25%)、そして、ひとつの食材からではなく、さまざまな食材
を組み合わせて上手に摂取しましょう。主食は白米ではなく玄米の方が食物
繊維を多く摂ることができます。

 脂質摂取比率は体にとって必要な食べ物から必ず摂らなければいけない脂
肪酸(必須脂肪酸)である、オメガ3系の脂肪酸とオメガ6系の脂肪酸の比
率を1:2に近づけ、必須脂肪酸の働きをじゃまするトランス脂肪酸はゼロ
にしましょう。

 オメガ3系の脂肪酸を豊富に含むのは、魚油や亜麻仁油などです。現代人
の食生活は、オメガ6系の脂肪酸であるリノール酸などが過剰傾向(ベニバ
ナ油、サラダ油、コーン油などの使用過多)にあり、オメガ3系の脂肪酸は、
よほど意識しないと摂取できません。毎日の食事から、オメガ6系の脂肪酸
は出来るだけ減らし、オメガ3系の脂肪酸を多く摂るように心がけましょう。

9.食材はよく洗う、ゆでる

 放射性物質に汚染された食材に関しても外部被曝と内部被曝の両方の危険
があり、それぞれに対策方法が異なります。外部被曝に関しては、野菜や果
物、魚介類を流水でしっかり洗うことで、表面に付着した放射性物質を30?
70%程度減らすことができると考えられます。セシウムやストロンチウムは
水に溶けやすいため、水洗いが効果的です。

 内部被曝に関しては、食材を下ゆですることで減らすことができます。こ
の場合、ゆで汁は必ず捨てることが必要です。肉類を食べるならば塩漬けに
したり、魚介類は酢漬けやマリネにしたりすることで、内部に蓄積した放射
性物質の排出を促し、食材中の濃度を下げることができます。使用した塩や
漬け汁は、口にしないようにしてください。

 汚染された食材の調理方法として、炒め物、揚げ物は最悪です。牛乳や乳
製品、タマゴなどの放射性物質が蓄積しやすいものは、できるだけ避け、野
菜や果物、魚介類も産地を確認して安全性の高いと思われるものを選びまし
ょう。

今の私たちにできることは、
1:可能な限り被曝量を少なくすること。
2:放射性物質に汚染された食べ物を見極めて、できるだけ摂取量を減らすこ
 と。
3:被曝で受けるダメージを軽減する助けとなる栄養素を通常よりも多く摂取
 すること。
 の3点です。                  >>>来月号に続く



http://www.lifestyle.co.jp/2011/08/post_527.html
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