シェールガス

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 シェールガス

投稿日:2012年05月15日 09:00

 世界情勢の不安などにより原油が高騰し、「シェールガス」に注目が集ま
っています。シェールガスは従来の天然ガスと違って砂岩の貯留層ではなく、
泥岩の中で特に固く、薄片状に剥がれやすい性質をもつシェール(頁岩=け
つがん)に含まれていますので、シェールガスと呼ばれています。従来難し
かった採掘は技術革新によって北米を中心に軌道に乗り始めています。

 IEA(国際エネルギー機関)によると、従来の天然ガスの採掘可能な埋蔵
量は404兆立方メートルと推測されていますが、シェールガスの埋蔵量は204
兆立法メートルと予想され、これにより120年程度とみられていた天然ガスの
可採年数は2倍以上の250年以上に延びると推測されます。従来の天然ガス
はロシアや中東に偏っていましたが、シェールガスの埋蔵地は世界各地に広
がり、北米や中国、オーストラリアなど幅広い地域で探鉱が進んでいます。

 天然ガスの需要は2035年に、2008年比で62%増になると予想されます。こ
れまで米国は天然ガスの国内使用量の3割を輸入に頼らざるを得ないと考え
ていましたが、シェールガスの登場で遠からず輸出国に転じる見通しです。
日本は原発事故の影響で発電用の液化天然ガス(LNG)の需要が急増し、昨
年4月から9月の燃料費負担が前年同期比で6600億円増加しています。米国
産ガスの輸出が本格化すれば、日本のエネルギー調達コストの低減につなが
る可能性もあります。

 開発競争も激化していて、メジャーな国際石油資本はシェールガスに強い
会社の買収に動いています。世界最大の推定埋蔵量を誇る中国は21兆から45
兆立方メートルと推定され、探鉱、採掘は技術力が必要になりますので海外メジ
ャーと共同で進めています。ウクライナやポーランドもロシアからのエネルギ
ー依存体質を脱却したいので開発を進めています。日本の商社も有望なガス
会社や鉱区権益取得に動いています。

 シェールガスの生産は従来のガス田開発と異なる技術や開発が必要になり、
主流の水圧破砕法と呼ばれる開発方法は、1500から3000メートルの地下を地
表と水平に水圧をかけて岩盤層を破砕してガスを抽出します。そのため、岩盤
層を破壊するときに大量の水と採掘の際に使用される化学物質などによる地下
水汚染やシェールガスの温室効果など、環境破壊や誘発地震につながるとの懸
念が根強くあります。

世界のエネルギー地図を塗り替える可能性が高いシェールガスですが、日
本の埋蔵量はまだ確認されていません。世界規模で開発されるかは見通せな
い部分もありますから、今後の行方が気になります。



http://www.lifestyle.co.jp/2012/05/post_574.html
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