住まいの情報

 「段ボール家具」


 最近、段ボールで造った家具がじわじわと広がりを見せているようです。段ボールで重い物を支えられるのかと心配になりますが、特殊な材料を使うなど、構造を工夫して、棚やイス、ベッドなどさまざまな物が作られています。また、軽くてリサイクルに向き、手ごろな価格も人気のでてきた理由のようです。

 段ボール家具を扱っている店はまだそう多くはないようですが、東京渋谷にあるダンディントンは段ボール家具やじゅう器の専門店で、昨年3月から、組み立て型の棚や机などを作っています。段ボールの切り口の波線を生かした間仕切りやイスなど、デザイン性に富んだ規格品の品揃えが多いようですが、大きさや形など、オーダーメイドにも対応してくれます。普段見かける段ボールは簡単に折れ曲がってしまいますが、木から最初にとった繊維の長いパルプを二層もしくは三層にした段ボールは強度があります。子供用の机とイスのセットに600キロの荷重をかけて実験をしましたが机もイスも壊れませんでした。

 京都府宇治市のヤマコーも昨年から「ダンボ」ブランドで子供用の机やイスなど3種類の段ボール家具を作成しています。もともと輸出用の木箱に代わるほど耐久性に優れた段ボールを製造していて、その技術を家具に活かしています。組立型の丸みを帯びた机とイスで4千8百円です。
 また、金沢市のコアではシドニー五輪で使われた段ボールのイス「ダルボ」を輸入販売していて、素材は強化段ボールではないのですが、組立型で強度を保つ工夫がされています。大人用で3千円です。

 愛知県犬山市の日本紙工業では天板に強化段ボールを使って、下は引き出しにしたベッドを作成しています。価格は1万9千8百円で、学生向けなどに月に平均百台ほど出るようです。
 石川県寺井町の前田ケースでは、「エコスリーパー」と名付けたベッドを9千8百円で販売。コソボに難民用として6百台送ったこともあります。軽くてリサイクルに向く段ボールは色を塗ったり、紙を貼ったりといった自分流のデザインを楽しむこともできます。
 ただ、一口に段ボールといっても値段や質の幅が広いので、実物を見て、触ってどのような段ボールを使っているのかを確認した方がいいでしょう。

  

Top Page
資料請求 お問い合せ

Copyright(c) 1997 by
(株)ライフスタイル総合研究所