石油

ライフスタイル総合研究所



 石油

投稿日:2012年04月05日 09:00

 核開発を疑われるイランは昨年末から米国が主導する経済封鎖の動きに反
発して、その対抗処置としてホルムズ海峡の封鎖を警告しています。ペルシ
ャ湾の唯一の出入り口であるホルムズ海峡は湾内のサウジアラビア、イラク、
イラン、クエートなど世界の原油埋蔵量の約6割があると言われていますの
で、エネルギー市場に不安が拡がっています。

 なぜ中東に多くの石油が埋蔵されているのでしょうか。今から1億6000年
前、中生代ジュラ紀中頃までは活発な地殻変動や火山活動によって、地球の
大気には現在の4?5倍もの二酸化炭素が漂っていました。温室効果はかなり
なもので、海水温は上昇し、大量に蒸発した水分は強烈な酸性雨となって大
地に打ちつけられ、大量の雨は濁流の河となり地面をえぐります。

 大地の栄養分が運ばれた海には、バクテリアや植物プランクトンが繁殖し
て海面を覆います。通常、海洋生物たちは死後海底に落下していくまでに深
海生物に摂取されますが、酸素が現代よりずっと少ない海底には生物が存在
していませんのでそのまま堆積物となります。深海に酸素を供給することで
生物は生息できるのですが、それには南極、北極の冷水が必要になります。

 海水温上昇で氷がなくなった状況では、海底への酸素供給ができませんの
で海は無酸素の状況になります。その後の光合成によって二酸化炭素の吸収
と多量の炭素が地中や海底に固定されていくうちに正常化へ向かっていきま
す。こうしたことは数万年から数百万年単位周期で繰り返されています。

 海底の堆積物が適正温度と圧力のもと、貯蔵場所などさらなる環境条件を
満たしてゆっくり熟成されたものが石油です。偶然にもその条件をクリアし
ていたのが、当時存在していた大海、テチス海で、その名残が広大な油田と
して拡がっている現カスピ海や黒海です。海から荒涼たる砂漠地帯に姿を変
えたアラブ地域一帯にも豊富な石油資源が眠っています。条件が揃わずに石
油にならなかった堆積物の中でも天然ガスとして貴重な資源になったものも
あります。

 ここ数年、世界に降りかかっている災禍を歴史と照らし合わせてみると、
地球はもうすでに第6の絶滅へ向かっていると警告している科学者が少なく
ありません。太古の地球を暖め、多くの生物を死へ追いやった炭素は、石油
や天然ガスという形で地中に閉じこめられていましたが、私たちはそれを自
然ではなしえないほどのスピードで大気へと吐き出し続けているのかもしれ
ません。



http://www.lifestyle.co.jp/2012/04/post_567.html
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