|  引き戸の活用投稿日:2009年06月17日 09:00 
  引き戸は主に日本の和風家屋の玄関や間仕切りに使われてきました。戦後は生活様式の西洋化に伴って利用頻度が少なくなる一方でしたが、ここへき
 て復活の兆しを見せています。洋室に合うデザインの引き戸が増えたりして、
 引き戸を売りにしたマンションや戸建て住宅、高級ホテルにも採用されてい
 ます。随所に引き戸を採用した物件は増えていて、玄関を含め全戸全室に引
 き戸を採用したマンションも登場しています。
  生活様式の西洋化に伴い戦後一貫してシェアを下げてきた引き戸ですが、ここへきて引き戸が注目されてきた理由の一つに高齢化があげられます。車
 いすの場合、開き戸だと車いすを動かしながらでないと開け閉めが難しいの
 ですが、引き戸だと比較的楽に開け閉めができ、バリアフリーが実現しやす
 くなります。また、介護保険制度で住宅改修費の支給対象の中に引き戸など
 への扉の取り換えや、新設が認めらるなど、公的支援も後押ししています。
  引き戸は日本独特の文化で、様々な分野で使われています。その一つが自動ドアです。回転タイプが多い西欧と比べて、引き戸タイプのスライディン
 グドアは95%以上になります。開き戸タイプに比べて人にぶつかる危険が少
 ない長所があります。
  種子島の宇宙センターでは、ギネスブックにも登録されている世界最大の引き戸があります。大型ロケットの組み立て棟にある2枚の引き戸で、1枚
 の高さは67?、幅27?、厚さ2.5?で重量は400?です。開き戸では風にあお
 られた場合に扉を支える必要がありますが、引き戸はその心配がなく、スム
 ーズな出し入れが可能になります。
  デザインも洋風の引き戸の品揃えが多くなってきています。住宅だけでなく高級ホテルがデザイン製を高めた引き戸を採用したり、欧州でも和のデザ
 インに注目して、すりガラスとアルミフレームを組み込んだ引き戸などが増
 えています。また、引きずる音や断熱性に劣るなどの短所も新素材の活用や
 リニアモーター技術の採用など技術革新も目覚しいものがあります。
 
  https://www.lifestyle.co.jp/2009/06/post_320.html
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