|  桐の住まい投稿日:2011年11月25日 14:03 
  桐って漢字読めますか?桐の意味知ってますか?次の広辞苑には「きり」:「電気代が節約できる住宅素材の意」と記されることでしょう。先日、都
 内のエコな催しで桐の製品や植林の案内を行っていたところ、桐ってなんて
 読むのですかと30代の若い父親から質問を受けました。魚では鯵や鯖など確
 かに分かりにくい漢字も多々ありますが、桐という当用漢字の読み方を聞か
 れた時は、「キリ」ですと答える私の声が上ずってしまいました。
  これは、漢字の読み方を知らなかった方にびっくりしたのではありません。日本の文化がこれほどまでに寸断されてしまったのかという驚愕でした。桐
 「きり」この一言から連想されるものは、通常桐タンス、琴、桐下駄、桐箱
 など日本の伝統文化に根ざした品々を思い浮かべられることと思いますが、
 最近はあの卓球の愛ちゃんのラケットの芯材、防火扉の芯材、フルートのケ
 ース等にもふんだんに利用されています。
  その中で、ひと際桐の素材の良さを利用したのが桐の住宅内装材です。まず、桐の天井材。通常の木が238度程度の温度で発火するのに対し、桐は450
 度まで発火しません。お札や実印をしまう金庫の内張りに使われているのも、
 この耐火性能を活かした適材適所なのです。そして床暖房要らずの桐床材、
 桐は30℃から36℃の低温で最も遠赤外線を輻射する素材として知られていま
 す。冬、桐の床を素足で歩いても自分の体温の輻射で暖かく、床暖房がいら
 ないプチどころかとても素晴らしいエコ製品なのです。お勧めは24mm厚みの
 桐床、何故24mmがいいのかはプチ秘密です。
  次に調湿作用抜群の桐壁。桐は軽い木です。何故軽いかは、木の中に空気層が70%も有るからです。この空気層が室内の調湿効果を増大させます。正
 倉院の宝物が何故桐の箱に入れられているのか。それは吸湿性能だけではな
 く放湿作用も兼ね備えているからです。ふんだんに湿気を吸い込みますが、
 室内が乾燥して加乾燥になった時、その湿気を今度は室内に徐々に戻してく
 れるのです。電気を全く使わない自然のエコシステムです。
  先日、内装が総桐のお宅を訪問しました。大雨台風の真っただ中なのに、窓とサッシを全開にしたまま床にゴロンと横になれたのです。ジメジメせず
 カラッとしているのには作り手の私たちもびっくりするほどで桐の快適効果
 は抜群でした。夏冬冷暖房が要らない住宅素材は桐の他にないのではないで
 しょうか。桐のベッドも穏やかな暖かさで安眠熟睡と好評です。
  このように美しさと合理性、そして耐久性を備えた『桐』が戦国時代有名武将の家紋になったのは大変にうなずけることです。唯一つ、これだけは知
 っておいていただきたいことがあります。桐は伐採して板にして乾燥する前
 に、雨に打たせたり、水に何回も浸したりして木の中の不要な成分を除去し
 なければ、桐の木の中の空間が詰まったままになり、調湿効果も耐火効果も
 防音、衝撃緩和効果も失われてしまうのです。必ず製品が「アク抜き」工程
 を経て造られた製品であることを確認してください。アク抜きをしていない
 表面漂白製品に騙されてはいけません。
  昭和50年ごろまでは日本のどこにでも植えられていた桐ですが、平成23年、桐は全盛期の1万分の1以下に減少してしまいました。今、桐は中国に支え
 られています。NPO法人「桐、ささやかな植樹祭」が福島で原野を開拓して
 桐の植林を開始しました。
  子どもたちに桐の植林の楽しさと素晴らしさを知ってもらうのが目的です。勿論あなたが参加して頂ければ幸いです。春と夏のはざまに咲く紫の花を、
 あなたも一緒に育ててみませんか。春の雪解けにあなたも桐を植えてみませ
 んか。楽しい地球孝行が出来ると思います。
 NPO法人 桐、ささやかな植樹祭 理事長 八木隆太
  桐内装材(床、壁、天井等)のリフォーム、お問い合わせはライフスタイル総合研究所03-3449-1021までご連絡ください。無料で御見積致します。
 「桐エコロジーリフォーム」で心と体にキズのつかない家づくり!http://www.lifestyle.jp/kiri_jutaku.htm
 
 
  https://www.lifestyle.co.jp/2011/11/post_623.html
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