ブレードレスタービン

ライフスタイル総合研究所



 ブレードレスタービン

投稿日:2015年08月21日 09:00

大手企業も注目しているエネルギーハーベスティング技術という、身の回
りの微小エネルギーを効率的に回収して電力に変換する技術があります。例
えば、キッチンの洗い物や浴室のシャワー、トイレで流す水などの家庭の身
の回りの微少なエネルギーを効率的に回収して電気に変えることができたら
と、考えたことはないでしょうか。横浜市の中小企業の産業機械メーカーが
実現可能な装置を開発しました。ブレードレスタービンを使用した水道発電
です。

ブレードレスタービンとは、羽を無くして二つの磁石で回転運動を可能に
した新方式のマグネット式流体圧力モーターです。そして、それを水道に装
着すると、家庭で水道発電が可能になるのです。水道の水はポンプを加圧し
て蛇口から出ます。そして、その圧力は蛇口から出た瞬間になくなります。
全国の年間水使用量は800億立方メートル(取水ベース)で、そのうち生活用水と工業
用水は300億立方メートルと膨大で、琵琶湖の貯水量とほぼ同じ量になります。

もちろん、そのエネルギーすべてを回収・利用できないとしても、その全
てを水道発電に利用することができるとしたら、約3万世帯の電力を賄うこ
とができます。日本の世帯数はおよそ5200万世帯ありますので、そこから計
算すると、この水道発電を利用できれば一世帯あたり、およそ年間5000円-
7500円の節約になります。

ただし、装着するだけではこの電力を活用することはできません。圧力か
ら作り出すエネルギーを売電もしくは利用できるような仕組みを作る必要が
あります。それがどれだけかかるかはまだ明確になっていませんが、価格的
には1000円程度で商品が作れますので、あとは売電システムの費用が大きな
ポイントになります。

2025年に世界で使用される水の量は、年間で5兆2000億立方メートルと推測されます
ので、机上の計算では日本の約200倍の発電量が可能になります。これだけ
の電力が発電されないのは勿体ない話です。現段階では、この全ての発電量
を効率的に使えるということではありませんが、今後の研究開発によって使
えるようになれば、クリーンエネルギーの一役を担えるのではないでしょう
か。

また、スペインのヴォルテックス社は、ブレードレスの風による振動を利
用した風力発電装置を開発しています。ファイバーガラスと炭素繊維で出来
た6mの風車は、コストも従来の3枚翼風車より約40%も安く、近くを飛ぶ
鳥にも安全です。現在、開発途上国での国内利用に向け、高さ3m未満の非
常に小さいサイズで、家の屋根に取り付けられる発電機の開発を行っていま
す。羽根無しタービンを利用した発電が、徐々に広がってきています。



https://www.lifestyle.co.jp/2015/08/post_799.html
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